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国際化工株式会社 マルケイmellina
ホーム > トピックス > 品質技術情報 > 外因性内分泌かく乱の疑いある化学物質の環境省リスト 2000年10月版
 

品質技術情報

   
環境省

スチレン 環境ホルモンのリストから外れる
〜環境ホルモン戦略計画SPEED'98〜

環境省の「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」で検討されていた、「66、スチレン2量体・3量体」は平成12年7月の「内分泌攪乱化学物質問題検討会(座長:鈴木継美東京大学名誉教授)」において、「スチレン2量体・3量体を構成する各々の化学物質については、包括的に現時点でリスクを算定することは技術的にみて現実的でないとともにその必要性はないと考えられるとし、リストから削除され67物質が65物質となった。

表3−1  内分泌攪乱作用を有すると疑われる化学物質

物  質  名 環境
調査
用   途 規  制  等
1.ダイオキシン類   (非意図的生成物) 大防法、廃掃法、大気・土壌・水質環境基準、ダイオキシン類対策特別措置法、POPs、PRtr法一種
2.ポリ塩化ビフェニール類(PCB) 熱媒体、
ノンカーボン紙、
電気製品
水濁法、地下水・土壌・水質環境基準、74年化審法一種、72年生産中止、水濁法、海防法、廃掃法、POPs、PRtr法一種
3.ポリ臭化ビフェニール類(PBB) 難燃剤  
4.ヘキサクロロベンゼン(HCB) 殺菌剤、有機合成原料 79年化審法一種、わが国では未登録、POPs
5.ペンタクロロフェノール(PCP) 防腐剤、除草剤、殺菌剤 90年失効、水質汚濁性農薬、毒劇法、PRtr法一種
6.2,4,5−トリクロロフェノキシ酢酸 除草剤 75年失効、毒劇法、食品衛生法
7.2,4ージクロロフェノキシ酢酸 除草剤 登録、PRtr法一種
8.アミトロール 除草剤、分散染料、
樹脂の硬化剤
75年失効、食品衛生法、PRtr法一種
9.アトラジン 除草剤 登録、PRtr法一種
10.アラクロール 除草剤 登録、海防法、PRtr法一種
11.CAT 除草剤 登録、水濁法、地下水・土壌・水質環境基準、水質汚濁性農薬、廃掃法、水道法、PRtr法一種
12.ヘキサクロロシクロヘキサン、 エチルパラチオン 殺虫剤 ヘキサクロロシクロヘキサンは71年失効・販売禁止、エチルパラチオンは72年失効
13.NAC 殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法、PRtr法一種
14.クロルデン 殺虫剤 86年化審法一種、68年失効、毒劇法、POPs
15.オキシクロルデン クロルデンの代謝物  
16.trans-ノナクロル 殺虫剤 ノナクロルは本邦未登録、
ヘプタクロルは72年失効
17.1,2−ジブロモ−3−クロロプロパン 殺虫剤 80年失効
18.DDT 殺虫剤 81年化審法一種、71失効・販売禁止、食品衛生法、POPs
19.DDE and DDD 殺虫剤(DDTの代謝物) わが国では未登録
20.ケルセン 殺ダニ剤 登録、食品衛生法、PRtr法一種
21.アルドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、土壌残留性農薬、毒劇法、POPs
22.エンドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、作物残留性農薬、水質汚濁性農薬毒劇法、食品衛生法、POPs
23.ディルドリン 殺虫剤 81年化審法一種、75年失効、土壌残留性農薬、毒劇法、食品衛生法、家庭用品法、POPs
24.エンドスルファン(ベンゾエピン) 殺虫剤 登録、毒劇法、水質汚濁性農薬、PRtr法一種
25.ヘプタクロル 殺虫剤 86年化審法一種、75年失効、毒劇法、POPs
26.ヘプタクロルエポキサイド ヘプタクロルの代謝物  
27.マラチオン 殺虫剤 登録、食品衛生法、PRtr法一種
28.メソミル※1 殺虫剤 登録、毒劇法
29.メトキシクロル 殺虫剤 60年失効
30.マイレックス   殺虫剤 わが国では未登録、POPs
31.ニトロフェン 除草剤 82年失効
32.トキサフェン   殺虫剤 わが国では未登録、POPs
33.トリブチルスズ 船底塗料、漁網の防腐剤 90年化審法(TBTOは一種、残り13物質は二種)、家庭用品法、PRtr法一種
34.トリフェニルスズ 船底塗料、漁網の防腐剤 90年化審法二種、90年失効、家庭用品法、PRtr法一種
35.トリフルラリン 除草剤 登録、PRtr法一種
36.アルキルフェノール(C5〜C9)
  ノニルフェノール
  4-オクチルフェノール
 
界面活性剤の原料
油溶性フェノール樹脂の原料、界面活性剤の原料
海防法、PRtr法一種(ノニルフェノール、オクチルフェノールのみ)
37.ビスフェノールA 樹脂の原料 食品衛生法、PRtr法一種
38.フタル酸ジ-2-エチルヘキシル プラスチックの可塑剤 水質関係要監視項目、PRtr法一種
39.フタル酸ブチルベンジル プラスチックの可塑剤 海防法、PRtr法一種
40.フタル酸ジ-n-ブチル プラスチックの可塑剤 海防法、PRtr法一種
41.フタル酸ジシクロヘキシル プラスチックの可塑剤  
42.フタル酸ジエチル プラスチックの可塑剤 海防法
43.ベンゾ(a)ピレン (非意図的生成物)  
44.2,4-ジクロロフェノール 染料中間体 海防法
45.アジピン酸ジ-2-エチルヘキシル プラスチックの可塑剤 海防法、PRtr法一種
46.ベンゾフェノン 医療品合成原料、保香剤等  
47.4-ニトロトルエン 2.4ジニトロトルエンなどの中間体 海防法
48.オクタクロロスチレン (有機塩素系化合物の副生成物)  
49.アルディカーブ   殺虫剤 わが国では未登録
50.ベノミル※2 殺菌剤 登録、PRtr法一種
51.キーポン(クロルデコン)   殺虫剤 わが国では未登録
52.マンゼブ(マンコゼブ)※3 殺菌剤 登録、PRtr法一種
53.マンネブ※3 殺菌剤 登録、PRtr法一種
54.メチラム   殺菌剤 75年失効
55.メトリブジン 除草剤 登録、食品衛生法
56.シペルメトリン 殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法、PRtr法一種
57.エスフェンバレレート 殺虫剤 登録、毒劇法
58.フェンバレレート 殺虫剤 登録、毒劇法、食品衛生法、PRtr法一種
59.ペルメトリン 殺虫剤 登録、食品衛生法、PRtr法一種
60.ビンクロゾリン 殺菌剤 98年失効
61.ジネブ※3 殺菌剤 登録、PRtr法一種
62.ジラム※4 殺菌剤 登録、PRtr法一種
63.フタル酸ジペンチル   わが国では生産されていない
64.フタル酸ジヘキシル   わが国では生産されていない
65.フタル酸ジプロピル   わが国では生産されていない

註:これらの物質は、内分泌攪乱作用の有無、強弱、メカニズム等が必ずしも明らかになっておらず、あくまでも優先して調査研究を進めていく必要性の高い物質群であり、今後の調査研究の過程で増減することを前提としている。


備考(1) 上記中の化学物質のほか、カドミウム、鉛、水銀も内分泌攪乱作用が疑われている。
(2) 環境調査では、平成10年度及び11年度全国一斉調査において、−:全媒体で未検出、◎:いずれかの媒体で検出されたもの、●:いずれかの媒体で最大値が過去(10年度調査を含む)に環境省が行った測定値を上回ったもの、無印:調査未実施
※1:メソミルは代謝物としてメソミルを生成する他の物質由来のものとの合量で測定、※2:ベノミルは代謝物であるカルベンダジム(MBC)を測定(カルベンダジムを生成する他の物質由来のものを含む)、※3これらの3物質はナトリウム塩にした後、誘導体化して合量で測定(他の物質由来のものを含む可能性がある)、※4:ジラムはナトリウム塩にした後、誘導体化して測定(他の物質由来のものを含む可能性がある)
(3) 規制等の欄に記載した法律は、それら法律上の規制等の対象であることを示す。化審法は「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」、大防法は「大気汚染防止法」、水濁法は「水質汚濁防止法」、海防法は「海洋汚染及び海上災害の防止に関する法律」、廃掃法は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」、毒劇法は「毒物及び劇物取締法」、家庭用品法は「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」、PRTR法は「特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律」を意味する。地下水・土壌・水質の環境基準は、各々環境基本法に基づく「地下水の水質汚染に係る環境基準」「土壌の汚染に係る環境基準」「水質汚濁に係る環境基準」をさす。
(4) 登録、失効、本邦未登録、土壌残留性農薬、作物残留性農薬、水質汚濁性農薬は農薬取締法に基づく。
(5) POPsは、「陸上活動からの海洋環境の保護に関する世界行動計画」において指定された残留性有機汚染物質である。
(6) 11.CAT、13.NACについては、一般名に改めた。
(7) 1998年5月の「環境ホルモン戦略計画SPEED'98」でプライオリティーリストに入っていた「66.スチレン2量体・3量体」は平成12年7月の「内分泌攪乱化学物質問題検討会」(座長:鈴木継美東京大学名誉教授)」において、「スチレン2量体・3量体を構成する各々の化学物質については、包括的に現時点でリスクを算定することは技術的にみて現実的でないとともにその必要性はないと考えられる。なお、酵母ハイブリッド法で陽性と判定された4物質群についても、今回実施した実験系の結果と他の実験結果と必ずしも整合性があるとは言えないことから、これら4物質群については、生活活性などについて今後他の実験系の試験も活用してさらに詳細な究明が望まれる。」と位置づけられたので、当該リストから削除した。
また、同様にリストに載っていた「67.n-ブチルベンゼン」は、平成12年10月の同検討会において、「現時点では現実的なリスクが想定しがたいと判断されるべきものであり、数万以上ともいわれる多くの化学物質のなかで取り立てて、内分泌攪乱作用を現時点で評価する必要はないと考える。」と位置づけられたので、当該リストから削除した。


表3−2  優先してリスク評価に取り組むべき物質

※環境省「内分泌攪乱化学物質問題検討会」により、追加されています。こちらをご参照下さい。

物  質  名 選 定 理 由
33. トリブチルスズ   平成10年度の環境ホルモン緊急全国一斉調査における「環境調査の最高値」と「生体影響の文献における内分泌攪乱作用が疑われる最低濃度」の乖離が小さく、また、内分泌攪乱作用に関する文献が多くみられた。
36. ノニルフェノール
36. 4-オクチルフェノール
40. フタル酸-n-ブチル
41. フタル酸ジシクロヘキシル 文献調査や信頼性評価を行った結果、Lakeらの報告でみられた精巣への影響は、極めて高用量においての作用であり、ごく一部の被験動物に作用が確認されたにすぎないが、内分泌器官への影響が認められている。
42. ベンゾフェノン 文献調査や信頼性評価を行った結果、Vazらの報告によると、アロマターゼチトクロームP450との拮抗阻害を試験管内試験で示しており、アロマターゼチトクロームP450はエストロジェン生成に関与する酵素である。
48. オクタクロロスチレン 文献調査や信頼性評価を行った結果、Chuらの報告によると動物実験により甲状腺の組織学的変化が認められ、内分泌器官である甲状腺への影響が懸念される。
38. フタル酸ジ-2-エチルヘキシル 文献調査や信頼性評価を行った結果、Poonらの報告によると動物実験により内分泌器官である精巣及び生殖への影響が認められている。

備考(1) 上記物質は、政府のミレニアムプロジェクトにより、平成12年度から3年計画で優先してリスク評価を行う物質として平成12年7月及び10月の「内分泌攪乱化学物質問題検討会(鈴木継美東京大学名誉教授)」で選定した。
 なお、これらの物質は、あくまでも文献調査の結果等から有害性評価に進むこととなった物質であり、これらの物質の有害性の有無や程度は今後の検討で判明するものである。
(2) トリブチルスズ、ノニルフェノール、4-オクチルフェノール、フタル酸ジ-n-ブチルは、平成11年10月の内分泌攪乱化学物質問題検討会においてA物質に分類され、優先的にリスク評価を進めるべきとされた物質。
(3) フタル酸ジシクロヘキシル、ベンゾフェノン、オクタクロロスチレンは、PRTR制度の対象物質に関する国会質疑において、SPEED'98で列挙された67物質のうち、何ら規制がなく、有害性の評価が不十分であることから、内分泌攪乱作用に関する試験を優先的に実施するなどして有害性を確認するよう要請された物質
   
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